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ラブテリの取り組み
「こつこつ⾻育プロジェクト」について

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一般社団法人Luvtelli

​​​ 厚⽣労働省の「国⺠⽣活基礎調査」によれば、⾼齢者が要介護となる原因として⾻折・転倒は認知症や脳⾎管疾患に次いで上位を占めており、その主な原因は⾻粗しょう症です。⽇本では年間約12万⼈の⼤腿⾻近位部⾻折が新たに発⽣しており、年間の医療・介護費⽤は約7千〜8千億円と推計されています※1。⾻粗しょう症性⾻折にかける社会的コストは深刻な課題といえます。

 ⾻粗しょう症の推計患者数1,280万⼈のうち、⼥性が76.7%(980万⼈)を占めており、更年期以降の⾻折リスクが⾼いことが知られています。しかし、BMI18.5 未満の痩せている⼥性は⾻密度が低い傾向にあり、⾻粗しょう症の割合が⾼いことがわかっています※2。⽇本⼥性はOECD加盟国で最も痩せが多く、⾻への影響が危惧されています。

 

 新潟県内の病院で出産した、痩せている20代⼥性の70%が産後低⾻密度だったという報告もあり※3、⼩・中学⽣705 名を対象にした調査では、19.1%に⾻密度低下が⾒られたという報告もあります。⽼齢期の⾻粗しょう症は⼦ども時代の栄養・運動・睡眠不⾜がリスクを⾼めることがわかっています。寝たきりリスクに⼤きく影響する“ピークボーンマス(最⼤⾻量)”は18歳〜20歳頃にピークを迎えますが、平均より10%⾼いピークボーンマスを得られれば⾻粗しょう症発症リスクを13年遅らせることができ、反対に10%少なければ⾻折リスクが⾼まるという報告があります※4。  

 

 しかしながら、成⻑期を含め、妊娠前に⾻密度を測る機会は滅多にありません。多くの⼈が⾃分の⾻密度について知る機会がないことがピークボーンマス獲得を妨げ、⾻粗しょう症の発症リスクを⾼めているとラブテリは考えています。そこで、⼦ども〜産後のお⺟さんを対象にした「こつこつ⾻育プロジェクト」を⽴ち上げ、専⾨家の協⼒(⼥⼦栄養⼤学 武⾒ゆかり先⽣、NPO法⼈HAP代表・薬剤師 宮原富⼠⼦先⽣)をもとに、5つの取り組みを進めています。

 ⾻密度を測る機会を全国へ

​​​ 札幌〜福岡まで全国12都市で妊娠前〜産後の⼥性と成⻑期の⼦どもたちに無料で⾻密度を 測り、その場で管理栄養⼠にアドバイスがもらえる「おやこ保健室」を商業施設・⾃治体・ 学校で開催しています。今後も開催エリアの拡⼤を⽬指します。

 研究を通じてエビデンスづくりに貢献

 妊娠適齢期世代の⼥性と⼦どもの⾻密度データは貴重です。北海道・四国・九州と離島を含 む全国で開催している「おやこ保健室」を通じて年間1,000組以上の⾻密度データの収集及 びデータバンク化を⽬指します(2024 年現在780 名分の⾻密度、体組成、ヘモグロビン、 ⾷事調査(BDHQ)、アンケートを取得済)。 第⼀弾として、第83回⽇本公衆衛⽣学会にて「⼦育て期の⼥性の⽇本⼥性における⾻密度 低下~地域差と⾷事・⽣活習慣の検討~」を発表しました。今後、⾷事・栄養状態との関連 を解析し、論⽂で発表予定です。

 ⼦どもの⾻密度測定プランの確⽴

 今現在、超⾳波を⽤いて踵の⾻を測定するタイプの測定器には、⼦どもの基準値がありませ ん。先⾏研究では、「痩せ(ローレル指数低値)」「睡眠不⾜」「こどもロコモ」「⻑時間のス クリーンタイム」が影響し、⾻密度低下が報告されています。⼦どもたちのピークボーンマ ス獲得をサポートするため、年間1,000名以上の全国の⼦どもたちの測定を通じて、専⾨家 と協議のもと、ご家庭へのフィードバックを可能にする取り組みを進めています。

 採⾎なしでビタミンD の不⾜をチェックできる質問票の開発

 昨今、⼦どもたちのくる病の増加が問題になっており、その主な原因はビタミンD ⽋乏で す。⾻の健康に⼤きな影響を与えるビタミンD の不⾜率は乳児期から⾼いことがわかって おり(外来を受診した乳児の約3割が⽋乏、半数が不⾜という報告があります※5)、対策が 急務といえます。ラブテリでは愛媛⼤学と四国こどもとおとなの医療センターとの共同研 究により、採⾎なしで0歳〜15歳の⾎中ビタミンD濃度が予測できる質問票の開発に取り 組んでおり、研究資⾦の⼀部をクラウドファンディングで調達しました(今現在、420組に 研究参加いただいています※⽬標800組)。完成すれば「おやこ保健室」にて、採⾎なしで ⾻密度+ビタミンD充⾜度チェックを受けることができます。

 受診環境を整える

 患者数の少なさから、健康な若い⼥性の低⾻密度・⾻粗しょう症に⼗分な知⾒をもつドクタ ーは多くありません。若い⼥性の低⾻密度・⾻粗しょう症は、現在の⽉経と将来の妊娠・出 産の可能性を踏まえた⻑期的な治療プランが必要であり、保健室を通じてスクリーニング だけが進んでも患者となった⽅々の受け⼊れ先が無い状態です。 そこで、2025年〜2026年にかけて、若い⼥性を含むリウマチ患者を専⾨とし、⺟性内科医 としてプレコンセプション・ケアにも取り組まれているドクターと、スポーツ専⾨医のライ センスをもつ産婦⼈科医とともに受け⽫となるクリニックを関東・関⻄で開院予定。オンラ イン診療に対応するため、全国の保健室でスクリーニングにより低⾻密度・⾻粗しょう症の 疑いがある⼥性たちの受け⽫となり、⻑期的に⽀えていく環境を整えます。

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 「こつこつ⾻育プロジェクト」は、⾻密度を測る機会・⾻について学ぶ機会・エビデンスづくり・早期受診及び治療の機会提供を通じ、⽇本⼈の⽼齢期最⼤の健康課題と真っ向から向き合い、介護・医療費の適正化を通じて<次世代に⾻粗しょう症を予防・早期発⾒できる仕組みを遺す>ことを⽬的としたプロジェクトです。

※1 原⽥敦ほか. ⽇⽼医誌 2005; 42(6): 596-608

※2 Tatsumi Y, et al. J Epidemiol. 2016;26(11):572-578.

※3 Kurabayashi T, et al. J Bone Miner Metab. 2009;27(2):205-212.

※4 Osteoporos Int. 2003〔PMID : 12904837〕

※5 Nakano S, et al. J Nutr Sci Vitaminol (Tokyo). 2018;64(2):99-105.

こつこつ骨育プロジェクト アドバイザリーボート

女子栄養大学 栄養学部 教授 武見ゆかり先生

日本骨粗鬆症学会・日本更年期医学会評議員 宮原富士子先生

「こつこつ⾻育プロジェクト」取り組みのご紹介

2023.12/27〜2024.2.29実施

骨とビタミンD研究のためのクラウドファンディング

【クラウドファンディングサイト】※CAMPFIREのページへリンクします。

https://camp-fire.jp/projects/728124/view

【プレスリリース】※PRTIMESのページへリンクします。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000107795.html

​【支援いただいた方々へのお礼】

https://www.luvtelli.com/news/news_20240505

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